Culture First〜はじめに文化ありき〜

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Message for Culture First

歌舞伎役者 十二代目 市川團十郎

「ハード」と「ソフト」の
バランスを

歌舞伎役者 十二代目 市川團十郎

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市川團十郎でございます。
昨年3月、パリ、ガルニエ、オペラ座で初めての歌舞伎公演をさせていただきました。パリ、ガルニエから招聘を受けまして歌舞伎を演じさせていただきましたが、そのとき感じたことは、欧州の方々は日本に対する大変関心が高いということに気がつきました。これは日本の方々が思っているよりも、もっと関心があるというふうに感じました。

日本の芸能、歌舞伎、能、文楽、また料理、それから絵画、漫画、それぞれ大変興味を持っておられる・・・その原因は何かなと考えたところ、また、現地の方々とお話をさせていただいたところ、日本は、古いものと新しいものを渾然として両立させている、そういう文化と知恵があると、そこに興味があるというのが、まあひとつであろうというふうに感じました。日本人の中には「おたから」、先祖から受け継いだ「物の財産」、また、新しいコンピュータ購入ということで、その物質を目の前にすると「財産」=「おたから」という感覚を持ちやすいですけれども、実際は、江戸時代からわれわれ歌舞伎が引き継いできているのも「先祖の知恵」、それから現代の「先輩の知恵」が結集している大変な「おたから」である、「財産」である、これがなかなか、気がつかないところだと思います。

これから、ハードの部分が大変発達する中で、やはりソフトという「知恵」、「文化」が遅れては絶対いけないと思っております。また、改めて知的財産というものを「財産」として「おたから」として感じる日本人にならなければならないと思っております。

その中で、今回、「Culture First」という考え方、確かに文化がなければ何もないということもあると思います。ただ私とすると、「物と知恵」、「体と脳」、これが両立してこそ、はじめて健全な肉体が、また人間ができると、同じように、社会も「ハード」と「ソフト」、このバランスを、ぜひこれから考えていただきたいと思っております。

(2008年1月8日)