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ニュース 2012年04月12日更新

【オランダ】私的録音録画補償金の対象媒体を追加指定しないのは違法との判決出される

 オランダの実演家団体、NORMA他複数のユニオン及び実演家が、2007年以降、法務大臣が私的録音録画補償金を新たな記録媒体に課すことを凍結する命令を発出したことは違法である、とオランダ政府を相手に提起した訴訟の控訴審判決が、3月27日に出されました。

 オランダでは、私的録音録画補償金を、記録媒体にしか課しておらず、かつ対象となる記録媒体も、録音については、オーディオカセット、ミニディスク、オーディオCDR/RW、データCDR/RW、Hi-Minidisc、録画についてはビデオカセット、DVD+r/rw、DVD-r/rwに留まっています。

 2007年には関係者間で現行制度を更新するためのインフォーマルな会合を開催していましたが、政治的な議論を避けるため、さらには当時欧州委員会でも補償金制度に関して検討がなされており、その決定を待つため、という理由で、法務大臣は当時の補償金額および対象記録媒体のまま2009年1月まで凍結させる命令を出しました。その後、この凍結命令は何度も延長され、結局2013年1月まで延長された状態となっています。

 こうした状況に対し、裁判所は、著作物の私的複製に相当程度利用されているオーディオ・プレイヤーやハード・ディスク・レコーダーが課金対象とされていないのは違法であるとし、当該違法行為により被った損害(将来的な損害も含む)について、オランダ政府に対し、賠償をするよう命じました。

 欧州司法裁判所の解釈によれば、EU情報社会指令は、加盟国は特段の理由なく、無視できる程度を越えて、私的複製に使用されるデバイスを補償金の対象から外してはならない、と規定しているとし、重要性が増してきている他のデバイスに対して補償金制度を拡大するかわりに、比較的重要性が低下してきているCDやDVDのみに補償金を課しているのは首尾一貫したシステムとは言えず、CD、DVDの購入者のみに負担を課していることは正当化できない、と厳しく断じました。

 オランダでは、違法ソースからのコンテンツの私的使用目的のダウンロードを違法にする(刑罰なし)かわりに現行の私的録音録画補償金制度を廃止することが検討されていますが、裁判所は、このような国内でペンディングとなっている政治的議論は、本件とは関係がないとしています。