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ニュース 2008年08月19日更新

私的録音録画補償金制度に関する
第8弾合同記者会見を開催しました。

2008年7月24日(木)TKP新宿モノリス・大会議室 2008年7月24日(木)日本芸能実演家団体協議会(芸団協)や日本音楽著作権協会(JASRAC)などが参加する「デジタル私的録画問題に関する権利者会議」は、6月24日の第7弾記者会見&第2回Culture Firstイベントに続き、1ヶ月ぶりに、「メーカーの頑なな主張がもたらすもの」と題して、第8弾となる合同記者会見を開催し、7月10日に表明された「補償金制度の論点についてのJEITAの見解」に反論する意見表明などを行いました。

 Culture Firstとしては、2007年7月の第1回から通算して8回目となり、会見には実演家著作隣接権センター(CPRA)の椎名和夫運営委員、日本音楽著作権協会(JASRAC)の菅原瑞夫常務理事、日本映画製作者連盟の華頂尚隆事務局次長が出席。CPRAの松武秀樹運営委員が司会をつとめました。
 各氏は、今年6月に送付した公開質問状に対するJEITAの回答に対し、「例えばJEITAの資料には『DRM(著作権保護技術)付きコンテンツは、契約で複製を許諾・制限しているのと同じで補償は不要』とあるが、『契約で許諾する複製』はすでに対価を伴っている。ダビング10などの契約による対価の徴収が行われない分野もなぜ同一に扱われ、権利者に経済的不利益が発生しないとするのか、まったく説明されていない」と反論。「答えになっていない答えばかりで、ゼロ回答だ」「JEITAは権利者からの質問に正面から答える気がない」「JEITAの“ちゃぶ台返し”には経産省の介入があった」と訴えました。
 補償金制度に関する議論の現状については、徴収額が減少している現行の補償金制度を「いわゆる瀕死の状態である」としたうえで、「少しでもこの状態から脱することができればと考えて文化庁の提案(補償金制度の見直し案)を支持してきたが、その意味合いは大きく薄れてきた」「法改正にただ反対していれば、補償金制度は事実上自然死を迎える(すでに課金されている対象機器が時代遅れになり、使われなくなり、購入されなくなり、販売されなくなっている事実がある)。JEITAはそこを狙って時間稼ぎしようとしているに過ぎない。彼らが考えているのは、補償金の負担サイクルからメーカーが逃れるということのみだ」と述べ、その姿勢に対して強い疑問を表明しました。
 また、「JEITAの対応は、文化保護の制度はいらないと言っているに等しい」「iPodなどの新しく主力になっている機器を補償金の課金対象に指定しないと、録音補償金制度は実質的に間もなく消える。Blu-ray Disc(BD)とBD録画機器は課金対象になることが決まっているが、(現実的には)まだ政令指定が進んでおらず、オリンピック需要で売れた機器はまったく補償の対象になっていない。補償金問題だけでなく、メーカーがコンテンツの複製機械を売って商売し、利益をあげているということについて、なんらかの追及を考えていかねばならない」と訴えました。
 またメーカー側が、補償金を払うと機器の価格が上がり、消費者の利益に反するという主張を行い、消費者を都合よく巻き込んでいる現状に対しては、一般小売店と家電量販店との価格差、小売価格決定のメカニズムを分析して、そのメーカーの矛盾性、詭弁性を指摘しました。

 ユーザーに複製手段を提供することで利益を上げているメーカーの社会的な責任から考えて、そのような姿勢は断じて許されるべきではないという立場。現在は消費者が支払い、メーカーは機器の価格に補償金を上乗せし、集約して権利者団体に配分する「協力義務」を負っているに過ぎないとされている。しかしメーカーが明確なコスト意識を持つためにも、今後はメーカーを支払い義務者にしたほうが現実に即していることを主張していくと述べました。

 一方で、(1) JEITA加盟社にも権利者に理解を示すメーカーが出てきたこと、(2) 補償金制度が報道され、消費者の関心が高まってきたこと、の2点を挙げ、例えばアイシェアが7月7日に発表した補償金についてのネットアンケート(意識調査)では、24.2%が「補償金は著作権のためなら仕方がない」、さらに25.9%が「課金される補償金の金額次第で受け入れる可能性がある」と答えていたことを紹介。課金されてもいいと考える人が55%に上っているとして、少しずつだがユーザーの理解が進んでいることから、権利者側は「プラス思考でいきます」と、会見をしめくくりました。

配布資料:「メーカーの頑なな主張がもたらすもの」[PDF:2.1MB]
配布資料:「経緯対照表」[PDF:384KB]