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ニュース 2008年06月20日更新

コピーワンス問題と私的録音録画補償金制度に関する
第6弾合同記者会見を開催しました。

2008年5月29日(木)津田ホール 2008年5月29日(木)デジタル私的録画問題に関する権利者会議は合同記者会見を開催し、JETAの主張に反論する意見表明をしました。4月の文化庁私的録音録画小委員会において、メーカーを代表するJEITAの委員から「文化庁案に沿ってバランスの取れた解を見つけるため真摯に努力する」という発言があったことから、権利者は「大きな変化であり、高く評価したい」と語っていました。

080529.jpg しかし、その後、5月8日に提示された文化庁案に対してJEITAの委員が異議を唱え、5月29日に開催を予定していた私的録音録画小委員会も延期となったため、5月29日、権利者会議は、メーカー側の主張を、これまで4年間にわたって重ねてきた議論を反故にする「ちゃぶ台返し」と指摘し、さらに「権利者はダビング10を人質に補償金の拡大を主張している」とのメーカー側の意見に反論。「補償金制度の撤廃は、結果的に消費者だけが100パーセント負担する構造が生まれ、メーカーは負担のサイクルから未来永劫開放されます。メーカーは、フリーライドで利益を上げることができるわけです。この関係に消費者は気づいていないのではないか。消費者がほんとうに望んでいる状況なのでしょうか?」という問いかけを行いました。
〈記者会見内容の概略〉
●私的録音録画補償金制度の拡大ではありません
 JEITAが新たに表明した「懸念事項」(1)「HDD内蔵の一体型機器は汎用機と区別がつきにくく、いずれ汎用機の指定につながる」、(2)「制度が縮小していく保証が無い」との主張に対して、
 (1)については、2年の議論を経てパソコンを制度の対象に加えないことに権利者は同意しました。これは最大限の譲歩ではないでしょうか。一体型の機器と汎用機が区別がつきにくいと言いますが、HDDレコーダー/プレーヤーのどこがパソコンと見分けがつきにくいのでしょうか?
メーカーはいったいいかなる販売戦略で売っているのか、理解に苦しむと反論しました。さらに、録音録画メディアはMDやDVDからHDDに移行しつつあります。これは対象の拡大ではなく、明らかにシフトしているのです。一体型の機器を指定機器機材に加えなければ補償金の実体は生まれない。これは文化庁の中間整理案でも書かれていると訴えました。
 (2)については、「拡大してく『ネットの世界』を補償金の対象から外す。これはまさに補償金制度が将来縮小していくことの最大の根拠」と反論しました。
●ダビング10を人質にしてはいません
 そもそもコピーワンス問題の発端は『メーカーの技術的落ち度』であり、ムーブの失敗やクレームは、メーカーの技術力の未熟さとサポート体制の不備によるもので、権利者とは何の関わりも無いものでした。通常の製品なら、本来、メーカーと消費者間で処理されるトラブルだったのではないでしょうか。にもかかわらず、権利者は、メーカーと消費者の要望に配慮し、補償金制度の範囲内で、できうる限りの可能性を模索した結果、ダビング10が生まれました。これが策定された総務省の第4次中間答申には『権利者への対価の還元』が前提として謳われており、その段階で、メーカーは何の意義も申し立てていません。メーカーは、権利者に尻拭いをさせながら、放埓な主張を繰り返して、第4次答申の実現を危うくしているのです。
 さらに、「権利者はダビング10を人質に補償金の拡大を主張している」との意見がありますが、ダビング10の実施期日確定にゴーサインを出すのは情報通信審議会の検討委員会であり、委員会で合意が得られないのは、メーカーが一貫性の無い行動を取るためなのです。
 権利者はダビング10を人質になどしていません。
●内容が分かって、消費者は補償金制度の撤廃を望んでいるのでしょうか?
 コンテンツビジネスにとって、送信や複製の手段のみがふんだんに提供されてきました。放送局自身をはじめとした様々なプレーヤーがネット流通に参入していますが、ネットに無償の複製があふれている現状では、今後、いかなるビジネスモデルも成立しなくなってしまいます。
 さらに、無償コンテンツの流通は、ネットワークだけでなく、家庭内や友人の間でも行なわれており、無償コンテンツの発生、流通を機器や媒体が支えていることに疑いはありません。
 補償金は、そのような機器や媒体のメーカーが、複製に供される機器や媒体を販売することで得る莫大な利益の一部を権利者に還元させようとするものであり、補償金制度の正当性は、今日強まりこそすれ、薄れてきたなどということはありません。
 また、補償金制度が縮小され、契約と保護技術に代わるという未来像についても、そもそも消費者は本当にそれでいいのでしょうか。
 現在の補償金制度は消費者が負担するという建前のもとメーカーが負担しています。もちろんメーカーもそう自覚しているはずです。補償金イコール消費者の不利益として言われてきましたが、このままでは消費者が負担する構造が生まれてメーカーが負担のサイクルから未来永劫開放されるだけのこと。この関係に消費者は気づいていないのではないでしょうか。この状況が消費者の本当に望んでいることなのでしょうか。
動画:
配布資料:「メーカーの社会的責任と補償金制度」[PDF:4.8MB]
配布資料:「経緯対照表」[PDF:276KB]